半世紀前の移民問題ソング
たまたまラジオでビートルズの「ゲットバック」を聞く。
実に久しぶりで感動。
なんだかよく分からない歌詞(But she was another man
・・・とか)を聞くうち、以前買って読みかけで放ったら
かしだったビートルズ作品読解ガイドを思い出す。
- ビートルズ作品読解ガイド(増補版)
- ブイツーソリューション
- 2013-02-12
- 本
いやこれはなかなか名著すよ。
明快な文法解説を交えて従来のライナーノートの誤訳をばっさ
ばっさと斬りまくる。英語の勉強になります。
分からないところは素直に分からない、とするところも好印象。
ただ、言葉遊びみたいなところも意味を読取りすぎるような気が
しますが、まあそれも味です。
ちなみにさきほどの箇所は、「性同一性障害者かもしれない。
だとすると、以降の歌詞は現在では不適切なものである。だが
当時はそのような障害に対して、社会全体が認識不足だった。
この点を踏まえたうえで歌詞を読み進めてゆく・・・」ですと。
確かにもう半世紀前の歌ですからな。
初期の歌詞は、「職をうばうパキスタン移民は英国から出てって
くれ・・・」って調子のものだったことも書かれております。
これ、高校生のころにお年玉をはたいて買った海賊版で聞いた
記憶があります。
当時はふーん、てなもんでしたが、Brexitに通じる移民問題は
半世紀前からあったんですなあ。根が深い。