ぴよえもんの生態記録

とりあえずやってみるなり。知命の齢も過ぎて、おそるおそるのブログ初体験。ネットのお作法も何も知りませんがよしなに。時折登場する妻、鬼平(♀)と二人でブリュッセルに生息中。

行ってきました理想宮

もう夏も終わり。
日がみるみる短くなってきて寂々たるものがありますな。
我が身ひとつの秋にあらねど。


それはそれとしてとうとう行ってきましたよう。
アールブルットの聖地、理想宮!

村の平凡な郵便配達のおじさんが、ふと思い立って
こつこつ一人で33年かけて 建てたという奇怪な
(褒め言葉)建築物。

オートリーブという、リヨンからさらに車で南に1時間走った
村にありますよ。
ブリュッセルからだと実に延々840Km!


とはいえ、日本からはなかなか行ける所ではありません。
ぴよえもん家的には「欧州住まいのうちに行くべき場所
トップ100」の堂々一位。

いやあ感激しましたなあ。
シュバルさんがこれを作り始めたのは43才の時。
で、完成したのは76歳。
なんか自分も頑張らねばという気になりましたよ(何をだ)。

郵便配達夫シュヴァルの理想宮 (河出文庫)
郵便配達夫シュヴァルの理想宮 (河出文庫)
河出書房新社






半世紀前の移民問題ソング

たまたまラジオでビートルズの「ゲットバック」を聞く。
実に久しぶりで感動。
なんだかよく分からない歌詞(But she was another man
・・・とか)を聞くうち、以前買って読みかけで放ったら
かしだったビートルズ作品読解ガイドを思い出す。

ビートルズ作品読解ガイド(増補版)
ビートルズ作品読解ガイド(増補版)
ブイツーソリューション
2013-02-12

いやこれはなかなか名著すよ。
明快な文法解説を交えて従来のライナーノートの誤訳をばっさ
ばっさと斬りまくる。英語の勉強になります。
分からないところは素直に分からない、とするところも好印象。
ただ、言葉遊びみたいなところも意味を読取りすぎるような気が
しますが、まあそれも味です。


ちなみにさきほどの箇所は、「性同一性障害者かもしれない。
だとすると、以降の歌詞は現在では不適切なものである。だが
当時はそのような障害に対して、社会全体が認識不足だった。
この点を踏まえたうえで歌詞を読み進めてゆく・・・」ですと。
確かにもう半世紀前の歌ですからな。


初期の歌詞は、「職をうばうパキスタン移民は英国から出てって
くれ・・・」って調子のものだったことも書かれております。
これ、高校生のころにお年玉をはたいて買った海賊版で聞いた
記憶があります。
当時はふーん、てなもんでしたが、Brexitに通じる移民問題は
半世紀前からあったんですなあ。根が深い。


日本ベルギー修好150周年本を読む

遅ればせながら、気になっていた日白修好150周年記念出版の本「Japan & Belgiium: An Itinerary of Mutual Inspiration」を入手!

Japan & Belgium: An Itinerary of Mutual Inspiration
Japan & Belgium: An Itinerary of Mutual Inspiration
Lanoo Books


政治、経済、文化、いろいろな切り口から、日本とベルギーの相互感化の歴史が語られております。


大判400ページ。図版多数。英語というのがちょいとアレですが、折角のベルギー生活の機会にこういう本も読んでおきましょうかいな、と読み進め中。


内容は、まあ地味(ベルギーらしい)。でもじんわりと面白い。
「日本におけるタンタン受容史」なんて論文も載っておりますよ。あと宮城刑務所はルーバンの刑務所を参考に建てられたんだとか。


問題は、重い本(物理的に)なので、出張のお伴にしたり、寝床で読んだりできないこと。
思えば「机に向かって読書」というのは、もう何年もやっていなかったかも。